火曜日 2019.12.24 UPDATE
「看板用データ入稿はAI形式でお願いします」なぜなの?【illustrator編】
WRITER 池光
こんにちは。メイク広告の池光です。
平素より、お客様から入稿していただいた看板作成用のデザインデータやロゴデータを確認しています。
お客様にデータの有無をおうかがいする時、
「イラストレーター(AI)形式のデータはお持ちでしょうか?」と
確認させていただくことがよくあります。
デザインに関わる仕事をされたことがない方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、
ここで言う『イラストレーター』は、「イラストを描く人」ではなく、
アドビシステムズ(Adobe Systems Incorporated)という会社から出ている
「Adobe Illustrator(アドビ イラストレーター)」というソフトのことを指します。
⇒【デザインデータ入稿ガイド】
【デザインデータ入稿用テンプレートダウンロード】
この「イラストレーター」のいいところ! 特筆すべきところ! というのが、
①「イラストレーターで作成した図形は、どんなに拡大縮小してもその形状を保っていられる」
②「看板のような大きなサイズのデータでも高画質写真データより容量が軽い」
という点です。
小さいデータ容量の写真データを思いっきり拡大した時、
画像が荒れてしまってモザイクのようになった…という経験はありませんか?
あるいは、一度縮小して保存してしまった写真データを元に戻そうとしたら、
ぼやけてしまった…などということは?
はたまた、サイズの大きな写真データや画像データを作成しようとしたら
容量が大きくなりすぎて動かない、送れない!!という経験は??
私は学生時代(大昔ですが!)何度も経験しました。
なにぶん太古のお話なのでPCスペックは今より低かった、というのは横に置いておいて。
少しマニアックなお話になってしまいますが…。
写真データ、画像データというのは「ラスタ形式」(ビットマップ画像)という形式でできており、
どんなに高画質の物も、単なる直線のような図形も、
小さな「点」の集まりで表現されているため、限界まで拡大するとモザイク状に見えてきます。
それに対して、
イラストレーターは図形を「ベクタ形式」で表現します。
「ベクタ形式」というのは座標を利用した解析幾何的に図形を表現する形式です。
ここから先は数学的な話になってくるので、私もそう詳しくは語れないのですが、
図形を座標で表現するということは、コンピューターにとって、
たくさんの色の粒を並べるよりも負担が少ない=データが軽くなる、という利点が生まれます。
また、「座標」という点と点の位置関係として情報を持っているデータは、
どんなに拡大や縮小を繰り返しても数字の演算だけで処理されるため、
潰れたりぼやけたりするという現象が起きません。
弊社で取り扱う商品は、養生シートや看板といった、とても大きなサイズのものが多いです。
印刷に耐えうる画質の画像データとなると、10GBを軽く超えてしまうことも多々あります。
それが、イラストレーターで作られたデータでは、
大きなものでも10MB程度で済んでしまうなどということもよくあるのです。
もちろん、データ内に写真を使用していたり、細かく複雑なデザインだったりする場合、
イラストレーターでも数GBのデータになることもありますが…。
なので!
「AI形式のデータをお持ちでしたら、そちらを送っていただけますでしょうか?」
その他イラストレーターデータ作成に関するブログはこちら↓
執筆者プロフィール
学生時代にデザインを学び、飲食・流通業界のチラシや販促グッズ、店頭POP等のデザイン制作を経て、メイク広告の製作担当として6年以上従事。
印刷・組み立て加工・資材管理に至るまで一連の製作工程に携わっている。年間製作件数は約490件。保有資格:色彩検定2級。
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